本来無一物

本来無一物

時に極端に、時にふらふら〜と生きている日常を綴ってます。

上京したら自分を変えざるをえなかったこと

 

ニートの私が上京したての頃の苦労(今思えば苦労でもなんでもない)話である。

殻を破りたくて上京したはいいけど右も左も本当にわからない。

とりあえず働かないと生活できないので本好きという理由からブックオフバイトに応募した。

しかし後から知ったのだけれどブックオフは完全黒髪、面接当時の私は茶髪。

何気ない交通費の質問も上京して3日目の私は答えられず、コミュニケーションでカバーも出来なかった。

それくらい調べておけって思うけど当時の私はいっぱいいっぱいだった。

『結果は一週間後までに連絡が行きましたら採用です』という今思えばその場で不採用と言われたような言葉も当時の私は信じてしまった。

案の定連絡が来るまでもなく、一週間を棒に振ってしまった。

一度落ちるとそこからなかなか動けないのがニートの悪い癖。

結局2ヶ月くらい動けずにいたけど生活費もそこをつき、もうなんでもいい!とキャンペーンガールを応募した。

ニートの現在進行形コミュ障が人前に出なければいけないキャンペーンガールに応募するほどお金にも人生にも追い詰められていた。

仕事を選べないほど自分はスペックのない人間なのだとニート時代の時に痛感させられていたのだ。

上京したからといって私のスペックが変わるわけではない。

運良く採用してもらえてやっとニートを脱出できた。

それと同時に職業訓練校にも合格してなんとか生活の目処がつくようになったのだけど…。

 

結果的にとても良い経験になったけれど二度とやりたくない、というのが正直な感想である。

人前にでてマイクを持って呼びかけ、慣れないセールストーク。賑やかし。

同世代のかわいい女の子の上手なこと!

そこでも激しく浮くほどやはり私は向いていなかった。

けれど引っ込み思案で全て受け身な人間が初めて訪れるお店の入店から退店の手続きを一人でこなし、売り場リーダーと打ち合わせをしたり、時にはアクシデントが起きた際には派遣会社に電話して早急な対応をしなければいけなかったり…。

上京して半年で埼玉、東京、神奈川、千葉全ての県に行って仕事を出来たのはとても貴重な経験だった。

小さな田舎村しか知らなかったのが一気に世界が開いた。

 

平日は学校、土日祝日はバイト。

1ヶ月丸々休みがないのも私には初めての経験だったけどそれでもゼロからのスタートだった分私の糧になった。

 

ニートの生活で自分の殻に守られていた私がバキバキに殻を壊さなければ生きていけなかったのが東京。

そのおかげで今の私はあの頃より何倍も生きやすい。

 

今思えば私がニートになったのは劣等感からだった。

今でもその劣等感は私を苦しめるけど環境が変わるたびにゼロからのスタートでその度に吸収できる機会を得られる。

私が派遣社員を辞めれないのはいつまでも学びたいからだと思う。

 

上京したての時の苦労は今では良い経験。

 

上京して本当によかった。