本来無一物

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時に極端に、時にふらふら〜と生きている日常を綴ってます。

人間風車

10月に観に行った『人間風車』について。

出演するミムラさんが好きでアフタートークのある日を狙って行きました(大正解でした)。

 

予備知識無くして行ったのだけれど隣に座った大学生くらいの女の子たちの会話から何度も再演している人気作品だそう。

どれどれと気負わず幕開けを楽しみにしていたのだけれど、結果的にそれが裏目に出たというか、主催者の思惑通りと言うか(笑)

 

いろいろ衝撃作品だったのだと知ったのは終わった後でした。

 

鳴り響く銃声、悲劇の瞬間(観た人はわかると思う)。

泣くかと思いましたよ、本気で。

なに。この後味の悪さ。

吐き気を催すレベルですよ(一応褒めてます)。

主人公は売れない(そして空気も読めない)作家。

よくもまぁ、彼女に引き金となるような言葉を言われたからってあんなシナリオを考えつく。

そもそも彼女が悪い点なんてあるのか?と私は思っていた。

彼女はある事柄について罪悪感に苛まれていたのによりにもよって恋人からあんな無神経な言葉を聞いたら取り乱すでしょうよ。

それを、『作家』ときたら…。

 

後悔してももう遅い。

誰一人救われないシナリオ。

ホラーということも知らず観に行った自分が悪いのだけれど気持ちの悪さを拭えない作品でした。

 

しかしその後のアフタートークは和やかな雰囲気。

 ミムラさんがよくしゃべる(笑)

役作りから神さまへのお供え物の話まで幅が広い。

主役の成河さんから変態と言われるほど博識(笑)

そういうところもファンは好きなんです。

一番素敵だなって思うのがそんな風にお芝居でもトークでも観客を楽しませた後に、季節のことにも触れて体調を気遣うようなことを発言をされていたこと。

演技に人間性は関係ないけれど、こういう一面を知ると役者以外のところでも尊敬というか、憧れを感じる。

こんな人になりたいものです。

 

 

演出といい、ストーリーといい、今までの私が触れてこなかった作品だったので非常に動揺する反面、印象に残る作品になりました。